東京都葛飾区の不妊鍼灸院 青龍堂です。
今日は東洋医学的にみた不妊症のタイプと症状の3回目は「瘀血」とその治療法に
ついて考えてみましょう。
以前に気・血・津液についてはお話しました。
血は体内に熱がこもるとその熱が血にうつり血熱になるといわれます。
また、逆に血が冷やされることにより血寒になります。
血熱では血は粘ってしまうし、血寒が続くと血は凝集してしまいます。
瘀血とは血熱や血寒などにより血の流れが悪くなり、一か所に停滞する状態です。
瘀血になると体の同じ部分が刺すように痛くなったり(特に月経痛)あざができやすくなったり、腫物ができたり、唇や舌が青紫色になりどす黒い血を出血しやすい状態になります。
脈も力強くはありますが、ひっかかりがあるような脈状が現れます。
ドロドロになった汚い血が体に停滞することで生理不順や月経痛が現れやすくなり
不正出血の原因にもなります。
腹症では左下腹部を押すと強い痛みを感じる「少腹急結」という症状がみられ
婦人科系の瘀血の症状であると判断します。
当治療院では瘀血の状態の診断と治療に火力を使う吸い玉治療を行っています。
指圧はツボ(経穴)を押し経絡を刺激する治療ですが、吸い玉治療はツボ(経穴)を強く吸引することで経絡を刺激します。
鍼灸のように正確にツボ(経穴)を特定することなく、血の滞っている場所や経絡にアプローチし血行の改善をはかり、リンパの流れを促し、免疫力が上がるという治療効果があります。
「古くなった血液や老廃物を排出させる」というデトックス効果も期待できることから最近では美容の分野でも取り入れられています。
不妊治療に欠かせない「瘀血」の治療で大変貴重な施術だと考えます。
血行を促進し、冷えを改善し、卵巣や子宮に新鮮な血液が絶えず巡るように体質を改善していくことは不妊治療の大きな目的でもあるからです。
患者様一人一人、吸い玉の施術を行った時の皮膚の色の違いや戻る速度により、どのくらいお体に古い血が滞っているかが判りますので、何回か治療を重ねていく過程で瘀血が改善されてくると吸い玉で吸引した後にピンク色に変わった肌がすーっともとに戻っていくようになります。
下記は瘀血の皮膚に現れる色で見分けるチェックシートです。
右下の紫色に近ければ近いほど瘀血の症状が強いと判断します。